2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧
流動 笹川諒 青空にブローチの針を刺すような痛みのことをうまく言えない 自然体を意識するほど最寄り駅のサイズはいつもと違って見える 梅雨の月 水に近づく生き方と遠ざかる生き方とそのほか 十四、五年を滴らせつつやって来るから亀って夢の中ではこわい …
20代・30代会員競詠 8首 笹川諒 神に鬱きざして春のひとしれず青く塗られてゆくハーモニカ 自分の性格がわからない川沿いの桜に首を絞められながら わたしがいちばん図形だったとき、梅田でも迷うことはなかった 少しだけ歴史を信じるのもいいね旅の終わりに…