2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧
ろくがつのいきのしやすい肺胞をきしませて 誰 まっていたのは(鈴木杏龍) 前後左右を白きタイルに囲まれてわれの思考は四角くなりぬ(太田青磁) 炊飯器の予約ボタンが点りおりいいかもしれぬ独りっきりは(小原祥子) これの世の父のかぶりしソフト帽ひそ…
岩尾淳子さんの第二歌集『岸』を読んだ。神戸の海岸沿いの風景や、実生活を詠んだ歌をベースにしながらも、繊細で詩的な表現にたびたびはっとさせられ、作者のバランス感覚の良さのようなものを感じつつ読み進んだ。 ・帆をたたむように日暮れの教室に残され…