短歌でお世話になっていた方の訃報を立て続けに聞いて、気持ちが沈んでいる。
小川佳世子さん
2018年頃から超結社の歌会でたびたびご一緒していた。僕の歌が1票とかのときに、小川さんが票を入れてくださっているということが不思議と何回かあった。そういうとき小川さんは静かで穏やかに、けれど、たとえ1票しか入ってなくても私は良い歌だと思った、ということが聞き手にはしっかり伝わるようなお話のされ方をされていて、すごく印象に残っている。
歌集を送ってくださったり、DMをくださったり、直接お話しする機会は少なかったものの、いつも見守ってくださっていた。Zoomの画面越しにお見かけしたのが最後になってしまった。
雨音を聞く仕事ならしてもいい何処か遠くの緑の窓で/『水が見ていた』
なかぞらはいずこですかとぜひ聞いてくださいそこにわたしはいます/『ゆきふる』
いつの日も川の水面に光ありどれほど空が疲れていても/『ジューンベリー』
西勝洋一さん
『水の聖歌隊』の丁寧な感想のお葉書をいただいた。お葉書には髙瀬賞の受賞作を歌集に入れてもよかったんじゃないか、というアドバイスも。日頃の結社誌の作品にも目を留めていただいていることを知って嬉しかった。その他にも(僕の出身が長崎県の諫早なので)諫早出身の友人がいるので親しみ深く思います、ということなどが書かれていた。一度だけでもお話ししてみたかった。
ご冥福をお祈りいたします。