Ryo Sasagawa's Blog

笹川諒/「短歌人」所属/「ぱんたれい」同人

『短歌人』2019年12月号より(会員1・2欄)

図書館へ徒歩でゆくとき雨傘もレインブーツも葡萄酒のいろ(冨樫由美子)

 

一粒の雨水ほどの面積でいいからずっと触れていたいよ(鈴掛真)

 

夢に出たスウェーデン人が言うのだが「君の人生は固まったまま」(いばひでき)

 

魂に栞を挟む箇所はなく午前のどこもかしこも白雨(高良俊礼)

 

夏の海はひるをすぎるとすこしねる今なら背からかるくえぐれる(国東杏蜜)

 

足でリズムを刻む音楽少年の顔にときおり幻の蝶(千葉みずほ)

 

目の前が裸足になって駆けてゆく、川のひかり、ひかりに濡れて(鈴木秋馬)

 

生き方を変えるためにする歯ブラシは右に左にオレンジがうごく(佐々木紬)

 

たましいをひと千切りして置いていくこれはわたしが選んだ別れ(姉野もね)

 

お願いがあります線路に立ち入るな電車が止まるとドトールが混む(古賀たかえ)

 

※掲載ページ順です。万一誤字・脱字等ありましたら、すみません。