宇宙人を殺めるような勢いが大事なのです採点業務は(牛隆佑)
親知らず抜かれし痕を舌先になぞれば壊れてゆく鰯雲(太田宣子)
君の名を呼ぶのをやめてしあわせと似ている場所で暮らしています(きつね)
春よりも苦手になつたひとに買ふやはらかくないはうの八ツ橋(東雲めかり)
くちづけのために生まれてきたのかもしれず洗っているマグカップ(笹谷香菜)
扉には蝉とスカラベ触れようとすれば崩れてゆく博物誌(雀來豆)
ささやかな日々の暮らしのあれこれを味わいながら繰り返したい(諏訪灯)
都会ではなかったけれど良い田舎でもなかったわたしの地元(タイトロープ・コダマ)
わたしからわたしは絶対逃げられない夜の森 めくらめっぽう歩く(穂崎円)
すうべにあすべての川を渡りゆく記憶のひとつひとつに黄砂(杜崎アオ)
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