Ryo Sasagawa's Blog

笹川諒/「短歌人」所属/短歌のことを書いていこうと思ってます。

『うたつかい』30号から、好きな歌10首

今回からPDF版ができた『うたつかい』。スマホで読んだり、結局印刷して紙でも読んだりして、楽しみました。その中から、特に好きな歌を10首。

 

 

毒を持つ花の切手のうらがはを疑ひもせずきみは舐めたり(有村桔梗)

 

女子大に通っていたい女子大は森だからつくりおわってる森(井口可奈)

 

「One for all, All for one!」が口癖の先生いなくなったって富良野で(上篠かける)

 

揺るぎないものになりたい五十年連れ添った老夫婦になりたい(瀧音幸司)

 

シャーペンの芯になりたい全身できみの想いを見える化したい(西淳子)

 

感情を使ひ果たして眠るときわれに遺作のごときため息(濱松哲朗)

 

左手を百合の形にひろげつつおもねる春のわたしを捨てて(藤本玲未)

 

色彩で話せるならばいまはもう菫色、の、濃淡ばかり(穂崎円)

 

花をおもうゆえに花あり晩年をおもうときみなあざやかすぎて(杜崎アオ)

 

硝子張りの駅舎の外は羽根がふる微熱のきみのまぶたで溶けた(カニエ・ナハ)

 

 

※掲載ページ順です。万一誤字・脱字等ありましたら、すみません。

 

『うたつかい』については、こちらから。

http://utatsukai.com/